貯金貧乏

日常

お金を使うのが苦手だ。

 心理士になってそろそろ5年。ある程度仕事にも慣れてきた。心理士は研修費用や書籍代でお金が飛んでいく仕事だが、それなりにやりくりしながら、ある程度まとまった額の貯金ができた。

 ところが、お金が貯まれば貯まるほど、使うのが怖くなる。貯めたお金を減らしたくなくなるのである。1万を稼ぐのはそんなに難しくないが、1万円を貯めるとなると難しい。

 お金を使うハードルは年々高くなっている。学生時代よりもはるかに経済的に余裕があるはずなのに。1万円以上の買い物は頭がオーバーヒートするほど悩むし、下手すれば500円でも悩む。

 先日、新居に合わせて24万円のドラム式洗濯機を購入した。一年半以上悩んだ。情報を集め、気持ちの整理をつけて、ようやく購入に踏み切れたのだ。

 いざ、電気屋さんへ。店員さんと相談して、購入を決める。店員さんの前では冷静を装うが、頭の中はパニックである。えいや!と勢いに任せてクレジットカードを差し込み、暗証番号を打つ。機械に何かしらの不具合が起きて、取引が中止になることを祈りつつ、エンターキーを叩く。

 祈りは届かず、決済が完了。大きな買い物をしてしまった。必要なものを買ったので後悔はないが、腰から下に力が入らず、ふらふらと帰路につく。

 お金持ちほどケチである。と良く聞いていたが、もしかしたら本当かもしれない。お金が貯まれば貯まるほど、使えなくなる。貯まったお金を減らしたくなくなる。もったいないもったいない。

 だが、これでは本末転倒だ。お金を使うためにお金を貯めているのであって、貯めるために貯めているのではない。価値のあるものに変換してこそ、お金の役割を果たす。

 2022年はお金の上手な使い方を学んでいきたい。

コメント

タイトルとURLをコピーしました