こんにちは、洗濯機ちゃん

日常

ドラム式洗濯機が届いた。

 先日購入したドラム式洗濯機が我が家に届いた。嬉しい。事前に搬入見積もりに来た業者は、洗面所の狭さを見て、「ドラム式は諦めたほうが良い」と苦笑していた。搬入の際に壁や洗面台を傷つける恐れがあるし、入ったとしてもドアが全開にならない。諦めて縦型の洗濯機にしたほうが良い。そう親身に助言頂いた。

 しばらくパートナーと悩んだ挙句、「買おう」という決断に至った。業者は呆れていたが、私達の意思は固い。多少家が傷ついたって良い(賃貸なので良くない)、ドアが全開にならなくたって良い。完全でなくても良い、障害があったとしても良い、せっかく買ったこの子に会いたい。産もう。そう決断した。

 そうして、搬入業者の苦痛に歪んだ呻き声と共に、難産を乗り越えてドラム式洗濯機が我が家にやってきた。幸運なことに家財は無傷だ。嬉しい。

 スペースの問題で予想通りドアは全開にならなかったが、それはそれで良い。試運転で大量のシーツを洗濯乾燥させてみたところ、やや生乾きな部分があったが、それはそれで良い。よその子だったら腹が立つが、うちの子はこれで良いのだ。不完全なところすら愛おしい。完全に親バカである。

 そもそも無事に設置できるかもわからなかったのだから、うちに来てくれただけで感謝だ。健康に産まれてきてくれてありがとう、そんな気持ちである。ただ元気に健やかに過ごしてくれればそれで良い。

 嬉しくなって洗濯機と一緒に写真を撮る。マイカーと一緒に写真を撮る昭和の若者の気持ちが、今になってようやくわかる。嬉しい。

 全自動の洗濯機なので、夜中にスイッチを押しておけば、朝にはホカホカの洗濯物が出来上がるのである。便利だ。少し心配なのは脱水の際にガタガタと揺れることである。夜中に何度も起こされるかもしれない。だが仕方のないことだ。洗濯機は揺れるのが仕事である。毎晩の夜ガタくらい、パートナーと協力してなんとか乗り切って行きたいと思う。

 気の早い話だが、来年の年賀状は洗濯機ちゃんの写真を載せて、親戚中にお披露目したいと思っている。縁を切られるかもしれない。テンション高騰によるおふざけとして水に流して欲しい。洗濯機だけに。

 冷え込みが厳しくなってまいりました、くれぐれもご自愛ください。

 

 

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